2016年3月6日日曜日

豊洲新市場に隣接する千客万来施設の事業者が決定

先週金曜日に都中央卸売市場から資料送付があり、豊洲新市場の6街区で事業を予定している千客万来施設の事業者が決定したとの報告がありました。

1.事業予定者は、チーム豊洲江戸前市場で、代表企業は万葉倶楽部株式会社。

2.施設全体のコンセプトは、食を起点に日本の文化を発信する「豊洲江戸前市場」。
 さらに施設構成としては商業ゾーンと温泉・ホテルゾーンに分ける。
 商業ゾーンでは、
 〇江戸の街並みを再現したオープンモールで飲食・物販店舗を展開
 〇市場に隣接する立地を活かした新鮮食材の販売
 〇オープンスペースにおけるイベントの実施
 年間来場者数を約138万人と想定し、地上3階、地下2階の建物で店舗数は170~280。駐車場を323台確保
 一方、温泉・ホテルゾーンでは
 〇豊洲の立地条件を最大限に活かし、24時間営業の温泉・ホテルを展開
 〇屋上の展望デッキに足湯を設置
 〇キッチンスタジオ・道具市を配置し、食の情報を発信
 〇全天候型のスペースにおけるイベントの実施
 年間来場者数を約55万人と想定し、地上10階、地下2階の建物で駐車場は82台
 
3.今後のスケジュールとしては
 平成28年6月  基本協定締結
 平成29年1月~建設工事
 平成30年8月 商業ゾーン開業
 平成31年8月 温泉・ホテルゾーン開業

以上ですが、我々江東区議会は既にご報告しているように、先客万来施設はあくまで新市場と同時にオープンを主張してきました。それが先の公募で選ばれた2業者の辞退により、今年11月の新市場開業には間に合わぬ事態となり、我々は改めて早期の施設オープンを主張してきたのです。今回、事業者の提案では平成30年8月即ち新市場開業から一年九か月遅れの時期にとりあえず商業ゾーンのみ開業するといった早期開業のための工夫がなされており、その点では一定の評価をするものであります。
今後、今月16日に開催される区議会清掃港湾臨海部対策特別委員会に詳細が報告されると思いますが、引き続き状況をウオッチしていきたいと思います。

2016年3月5日土曜日

平成28年第1回定例会、27年最終補正・28年当初予算委員会で質問

 先月の24日から始まった区議会第1回定例会に於いて、平成27年度最終補正予算に関する総括質問及び平成28年度当初予算に関して土木費に関する質問を行いましたので以下ご報告させて頂きます。

1.27年度最終補正総括質問(2月29日)
質問の3日前に大田区の松原区長が、大田区議会本会議の自民党議員からの中央防波堤埋立地の帰属問題に関する質問に対し、「(相手方の)江東区の理解・協力を得ることが出来ず協議が実現していない。解決には法令に従い、公正な第三者機関による調停が第一歩」と答弁しました。この領土問題に関しては、ここしばらく膠着状態が続いてましたが、松原区長のこの発言は解決に向け一歩踏み込んだ発言と注目されました(答弁の翌日、朝日と毎日新聞が大きく取り上げている)。
私は、まずこの松原大田区長の答弁に対する山﨑区長の姿勢を質問しましたが、山﨑区長からこれまでの経緯、特に30年ほど前の13号地埋立地の帰属問題にも触れられ(この時は江東7・港2・品川1の割合で現在の青海、台場などの区割りが東京都の裁定により決着した)従来同様全域江東区に帰属すべきとの考えを示した上で、2020年の五輪会場も区域内に設定されるため、それまでには解決したいとの意向を再度表明されました。私は、議会と行政が一体となってこの問題に取り組むことが重要と訴えましたが、今後解決に向け新たな動きも予想されます。
また、この他に27年度補正の評価やその手法に関する質問、保育所整備費や国保会計への一般会計からの繰出しについての質問を行いました。

2.28年度当初予算土木費質問(3月3日)

(1)コミュニティサイクル事業について
(Q)平成24年から南部地域を中心に事業展開しているが、これまでの使われ方、使用頻度の高いサイクルポート(自転車の引取り、返却場所)は何処か?また課題を上げるとしたら何か?
(A)今年一月の利用回数は約2万2千回、75%が月額会員(主に平日の通勤・通学 目的)、頻度の高いポートは豊洲駅が断トツで、以下東雲キャナルコート、国際展示場駅、東雲駅など。また、課題としてはポート間の台数の偏り。この課題解決には自転車の再配置が必要。さらに利用の多いポートは規模の拡大(増車)が課題。
(Q)2月1日から本区、中央区、千代田区、港区の4区で相互乗り入れの実証実験を行っていが、今のところの状況は?
(A)本区内から区外へは利用回数の約6%と限定的。他方中央区は46%と高く、これは他3区の中心に位置し、それぞれの区と隣接していることが原因。本区も今後全区展開を図れば隣接する中央区との往来は増えるものと予想される。 
(Q)28年度、新たに既成市街地への展開を図り6,542万円の予算で27か所のポートを新設するとあるが、具体的には?
(A)門前仲町や東陽町など現在のエリアと接続する地域から始め、自転車も250台増車する(事業主体のドコモが費用負担)。29年度以降さらにエリアを拡大していく。
(Q)観光とのコラボを考えて亀戸の梅屋敷や東大島の川の駅にもポートを設置すべきでは?
(A)鉄道駅周辺などへのポート設置と併せ検討する。
(Q)先の都議会本会議で本区選出の山﨑一輝議員から、コミュニティサイクルに関する質問があり、都環境局長から「今後都は、用地確保のための調整や初期投資に係る各自治体への財政支援などを多角的に行う」との答弁があり、今後この事業のさらなる進展が期待できる。

(2)区内の大型開発について
(Q)亀戸のサンストリートの商業施設がこの3月で撤退するが、その後の土地利用について事業者との協議の内容は?
(A)事業者は当初1800~2000戸のマンション建設を考え、地元説明会も行っていたが、区としては小学生収容が不可能である旨通告し、現在事業者が計画の内容を再検討している。
(Q)近隣の住民の一人としては可能な限り商業施設を残して欲しい。また、マンション建設では敷地面積の一部を区に提供してもらい隣接の二亀小の増築に利用するのが現実的な方策では?
(A)区としても商業、業務、交流機能や公共施設整備など非住宅用途の規模拡大を事業者に要請していきたい。
(Q)潮見地区の再開発について、3月1日から駅の北東側に位置する大手物流会社が新木場に移転を開始した。いずれ大手不動産会社への敷地売却による住宅開発が予想される。駅西側のプリンティングシティの再開発も含め、区が学校用地を確保することが開発の前提条件になる。区は当該地域に約7,500㎡の土地を保有しているが、この付け替え等関係者間の協議が必要。
この点、区の考え方は?
(A)区は平成20年に策定した潮見地区まちづくり方針に沿って、小学校新設のほか、道路や公園などの整備、駅周辺のにぎわいづくりなどの課題解決に取り組むとともに、地権者のニーズや意向を把握して一体的な解決を図っていきたい。

以上ですが、当初予算の質問については、まもなく区議会インターネット中継にアップされますので、是非そちらをご覧になって頂きたいと思います。