2016年10月17日月曜日

豊洲新市場の問題について

 先週金曜日、江東区議会の清掃港湾臨海部対策特別委員会が開かれ、東京都から岸本中央卸売市場長を始めとする市場関係者が出席し、8月30日に小池都知事が築地の豊洲への移転を延期すると発表して以来初めて正式に本区へ報告に来られました。
 私は今年の5月から当委員会の委員長を務めておりますが、当日はこの報告に対する質疑等を含め、5時間を超す長丁場の委員会になりました。席上、岸本市場長が「都民、区民の皆様に私たちが事実と異なる説明を繰り返してきた。誠に遺憾であり心からお詫びを申し上げる。」と深々と頭を下げ陳謝しました。出席の委員からは、移転延期や盛り土問題の事前説明がなかったことや、豊洲に対する風評被害が出ている点を指摘し、批判の声が続いたのは新聞等の報道の通りであります。
 これを受けて市場長から「今後、できるだけ正確かつ迅速な報告が出来るよう組織として取り組みたい。」との発言がありましたが、私は委員長として「土壌汚染対策、地下鉄8号線の延伸を含む総合的な交通対策、千客万来施設の同時開業など、従来から本区が主張している課題が解決されない限り、移転は了承しかねる。」旨の要請文を読み上げ、閉会しました。
 委員会終了後、私は新聞、テレビ等の報道各社からぶら下がりの取材に応じましたが、当日の夕方、NHKや日テレなどのニュースで取り上げられ、以来私のところに様々なご意見、ご要望が寄せられています。江東区議会としての主張は上記の要請文にまとめられた通りでありますが、以下私見を述べさせて頂きます。

 小池知事が築地市場の豊洲移転延期を表明して二か月近く経過しましたが、この間、専門家会議が指摘した盛り土などの土壌汚染対策を履行していなかった事実や、地下水モニタリングの有害物質の数値、最近では地下空間の大気中の水銀の問題等が明るみになり、豊洲市場の安全性を疑問視する声が高まっています。確かにこれまでの都の対応に大きな問題があったことは事実であり、市場関係者や本区を始めとする都民の怒りは当然のことであります。それでは、都は今後何をなすべきなのか、なぜ盛り土ではなく地下空間の設計となったのかその判断を下したのは誰だったのか厳しく追及することも重要ですが、それにも増して必要なのは、老朽化して衛生面や耐震面での安全が疑問視されている築地市場をどうするかという問題です。十数年も前から検討されてきた現在地での再整備や豊洲に代わる新しい移転先を検討すべきとの声もありますが、私はそれは現実的な選択ではないと考えています。六千億円近くの巨額な財源を使ってほぼ完成している豊洲市場は地下空間の問題も含めて、安全性の確保には様々な課題があることは皆さんもご承知の通りです。しかし、小池知事のもとで組織されたPTや専門家会議の意見を集約し、必要となれば環境アセスもやり直し、知事や市場が安全宣言を出せる豊洲市場の状況を一日も早く作り出すべきであります。それがすべての市場関係者や都民の皆様に納得して頂く唯一の選択肢ではないでしょうか。先に述べた通り、我々は土壌汚染対策の確実な実施以外にも交通対策や賑わいの場の創設など地元区の立場で都に要望してきました。今後共従来にも増して都に対し、この市場問題に関する様々な要望を続けていきたいと考えております。皆様のご意見、ご要望もぜひお聞かせください。


2016年10月6日木曜日

平成27年度決算を認定

 先月29日から開かれていた平成27年度江東区一般会計及び3つの特別会計の決算を審査する特別委員会が昨日終わり、賛成多数でいずれも認定されました。
私は、今回議会・総務費で本区の職員数に関する以下の質問を行いました。

(質問)
本区の職員数は、本年4月1日現在2,756人で人口一万人当たり53.91人で、23区中少ない方から3番目であるが、この要因は?
(答弁)
ほかの区と比べて事業の民間委託が進んでいるのが第一の要因と考えている。

(質問)
昨年の決算委員会で、区は平成26年4月の職員数2,755人を平成31年まで維持していくと答弁されたが、その方針に変わりはないか?また、平成31年までの現業系の退職者数の見込みは?
(答弁)
現業系職員の退職不補充を進め、その数に見合った行政系の職員の採用数を増やす形で維持させていきたい。31年まで全体で438名が退職の見込み数、現業系はそのうち88名。人口増と2020年東京五輪・パラリンピックに伴う行政需要の増加に対応すべく行政系の職員を増やしていきたい。

(質問)
職員の超過勤務いわゆる残業については、国と都のトップが労働時間を抑制していく姿勢を示している。本区もこれに倣い条例で定めている上限2,970名の範囲内で、2,755という数字にとらわれず柔軟に採用を考えるべきでは?
(答弁)
ご指摘の通りのトレンドは理解しており、ワークライフバランスを考え、今後職員の採用や労働時間の在り方等を検討していく。

以上ですが、詳細は区議会のHPで委員会の模様が録画されておりますので、ぜひご覧下さい。




2016年9月26日月曜日

平成28年第3回定例会初日で代表質問

 先週金曜日の23日、区議会第3回定例会の初日に自民党を代表して大綱3点にわたり質問を致しました。その内容につき以下ご報告させて頂きます。

1.平成27年度決算の評価について
(質問)
 27年度決算は、歳入が約1,954億円で対前年度比7.2%増、歳出は約1,903億円で同じく9.6%増と大幅な伸びを示し、それぞれ過去最大となった。また経常収支比率等も本区の財政力の堅実性を表す数字となったが、区の総括的な評価は?
(答弁)
 2020年オリ・パラ開催に向けた取組みや、子育て施策の充実、豊洲シビックセンターのオープン等区の発展に向け大きな前進が図られた。ただ待機児童対策は課題を残す形となった。
(質問)
 今回、特別区交付金(都から区への補助金)が当初予算より約100億円増加した。予算編成時にもっと現実に近い数字を示すべきでは? また当面は企業収益も堅調に推移すると思われるこの時期に、公共施設用地の取得など大胆な財政出動を検討すべきでは?
(答弁)
 透明性確保の観点や区財政の方向性をより鮮明にさせる意味で、鋭意検討していく。投資的予算については長期計画を着実に進展させるなかで効果も含めて検討したい。

2.区の重要課題、重点プロジェクトについて
(質問)
 築地市場の豊洲移転問題は、連日マスコミを賑わせているが、特に土壌汚染問題についてこれまで都は区の所管委員会に対し、結果的に虚偽の答弁を続けてきており、新市場の食の安全性を疑わざるを得ず、極めて遺憾である。この点、区の見解は? 区議会としては従来の移転容認を白紙撤回し、改めて
①土壌汚染問題を含む環境面での安全性が100%担保されること。
②千客万来施設をあくまで同時開業とすること。
③豊洲から住吉までの地下鉄8号線延伸実現の目途を明確に示すこと。
上記3点を都が区に確約しない限り、移転は一切認めないとの強い姿勢を取るべきと考えるが如何? また豊洲ぐるり公園開業への影響は?
(答弁)
 都区間の信頼関係を損なうもので、地方自治の根幹を揺るがす危険性を孕む行為である。これまで千客万来施設も含めて都から適切な説明を受けていない。ご指摘の3点の前提条件を強く都に要望していく。 またぐるり公園の現状での開園は困難で、一旦立ち止まり適切な対応を検討する。
(質問)
 中央防波堤埋立地の帰属問題について。4月以降、本区と大田区の事務方による協議が5回開催されたが、その中味は?
(答弁)
 オリ・パラ開催前までの決着、対象は中防内外埋立地とすること等を前提に双方の主張を確認。今後も継続して事務的協議を重ねるが、区長同士による協議の場も想定している。
(質問)
 南部地域における公共施設の整備について。豊洲1-1街区では、大型マンション建設が予定されているが、収容対策は? 有明地区のまちづくり特に小学校就学前の施設整備の計画は?
また今後区内に予定されているマンション建設に対する指導についてどのように考えているか?
(答弁)
 豊洲ではマンション事業者に対し、敷地の提供など協力を求め増築等の対応を図りたい。有明では3-1街区で幼保連携型認定こども園の設置を検討している。マンション建設ではあらゆる世代がバランスよく入居できるよう指導し、条例や要綱の改正も視野に入れている。

3.本区の小中一貫教育の考え方について
(質問)
 平成23年度から有明小中で一体型校舎による連携教育を実施してきたが、平成30年開校予定の(仮称)第二有明小中で「義務教育学校」の検討に入っていると聞くが、どのような一貫校を目指していくのか?また他区の先行事例とその課題は?
(答弁)
 一人の校長の下、小中一つの組織で運営し、6-3制を基本とする。先行事例では90%以上の学校が教育効果や中学校への進学率の向上、思いやりの心の醸成等、成果があったと回答しているが、一方77%が教職員の打合せ時間の確保といった課題があるとしている。
(質問)
 今回の試みを基本的には支持するが、今後、施設分離型等全区展開を検討しているなかで、様々な課題を十分検証して慎重に対応すべきと思うがどうか?
(答弁)
 ご指摘の通り、慎重に検討していく。いわゆる中一ギャップの防止等には小中教員間の更なる連携が必要。今回の一貫校化を全小中学校の教育力の向上と魅力ある学校づくりに活かしていきたい。

以上ですが、当日の質疑の全容がまもなく江東区議会インターネット中継にもアップされますので、ぜひご覧頂きたく、また皆様のご意見、ご感想をお寄せ頂ければ幸いです。
 
 

2016年7月31日日曜日

東京都知事選挙で小池百合子氏が当選確実に

 本日午後5時ころ、私の携帯に一本の電話が入り、その内容は「大手調査機関の出口調査で小池氏が47ポイント、増田氏が27ポイントで、NHKは投票締め切りの午後8時にすぐに当確を出すかも知れない」というものでした。以前から小池氏優勢のマスコミ報道はありましたが、ここまで差が大きいとは予想されてなく、まさに驚愕の一報でありました。
 初めに、これまで私のお願いに応え、熱心に増田氏にご支援頂きました皆様に、心から感謝とお詫びを申し上げたいと思います。

1.小池氏の勝因と増田氏の敗因
 一言でいえば小池氏の作戦勝ちといった感があります。参院選最中に出馬表明を行い、与党の自公を含む政党色を一切排除し、また従来からの身内であった自民党都連を敵にまわした戦いでした。今から13年前、当時の小泉首相が郵政民営化を訴え、「自民党をぶっ壊す」という強烈なキャッチフレーズを掲げて総選挙に圧勝しました。この時、東京10区で民営化に反対した候補者に対する刺客として立候補、当選したのが他ならぬ小池氏であり、まさにこの郵政選挙を模倣した戦いであったのです。
 対する増田氏は岩手県知事、総務大臣といった経歴はありましたが、他の有力2候補に比べて知名度の点で劣勢の感は否めませんでした。実際、私が江東区内各所で候補者と一緒に遊説した際、あるいは直接有権者にお願いした際に痛感したことです。また、有力3候補の間に政策的な差があったかというと、子育て、高齢者施策、防災対策といった都政の重要課題で目立った差異は無かったと思います。つまり、平成7年に青島幸男氏が当選して以来、政策よりも知名度がまず第一という流れを止めることは残念ながら出来ませんでした。

2.今後の都政、江東区政との関係について
 明日から8月が始まり、小池都政もスタートを切ります。まず、小池氏が公約の第一に掲げた「議会改革」、東京都議会との関係が気になります。当初、議会を解散するとまで言い切った小池氏ですが(その後、修正を加えてますが)、過半数を超える自民、公明に加え民進党その他の会派とどう向き合っていくのか注視していかなければなりません。また上に掲げた都政の重要課題に加え、今年11月に迫った築地市場の豊洲移転、4年後の五輪、パラリンピック東京大会への対応、地下鉄8号線の延伸問題、中防の帰属問題等、都政と密接に関連する江東区の課題に対して新知事がどう対応していくのか、私もしっかりと区議会議員として職務を果たしていく所存です。
 

2016年7月15日金曜日

東京都知事選挙始まる

 昨日東京都知事選挙が告示され、17日間にわたる選挙戦がスタートしました。21人の方が立候補されましたが、私は増田寛也氏を支援したいと思います。私の所属する自由民主党が推薦していることも一つの理由ですが、これまでの各候補者の出馬までの経緯、そして何よりも候補者が表明している政策について一番共感できるものを示しているのが増田候補だからです。
 増田候補は昨日の第一声で、「都政の混乱に終止符を打たなければなりません」と切り出し、いま東京都が抱えている子育てや高齢者対策、首都直下型地震への対応や2020年東京五輪、パラリンピック後の首都像などについて持論を示されていました。江東区の現状を考えても増田氏に都政を託すことが最良の選択肢と考えています。
 今から17年前の都知事選、主要5政党から推薦された候補を青島幸男氏が破って当選して以来、ともすれば知名度のある候補者が有利な選挙戦が展開されてきました。今回の選挙は前の二人の知事が「政治と金」をめぐる問題で任期途中で辞職した流れの中で行われる選挙ですが、これからの選挙期間中にじっくりと政策論争を進めて欲しいと思います。
 さて、今回の都知事選は直前に行われた参院選の後、僅か4日後に告示されるという過去に例のない選挙となりました。この参院選の結果が今回の都知事選の行方を占う材料となると考えますので少し分析してみたいと思います。各主要政党の都知事選への対応をみると、政権与党の自民、公明は増田候補支持、野党の民進、共産、社民、生活は鳥越候補支持と明確になっています。今月10日投開票の参院選での都内の比例区の得票は、自公で約284万票、一方、野党4党の合計は約248万票でした。しかし、ご承知のように自民党所属だった小池氏が立候補したことによって自民は分裂選挙となるため、結果的に野党統一候補となった鳥越氏が数字上は極めて有利だと言えるでしょう。今後選挙戦が展開され、各候補の主張がより鮮明になってくると都民の評価の傾向も明らかになってくると思われますが、現時点での鳥越氏有利は動かしがたい事実です。この状況をしっかりと受け止め、真摯に増田候補を支援してきたいと思います。尚、既に増田候補の江東区内での演説会が下記の通り内定しておりますのでご報告致します。どうか多くの皆様のご来場をお待ちしております。
日時:7月25日(月)18:00~
場所:ホテルイースト21東京1階ホール
    江東区東陽6-3-3

2016年7月11日月曜日

第24回参議院選挙を終えて

 昨日、参院選が終わり結果として与党の自民党、公明党に加え憲法改正に前向きなおおさか維新の会と日本のこころを大切にする党の4党で77議席を確保する形になりました。非改選議席と無所属で改憲に積極的な無所属議員を加えると、憲法改正の国会発議に必要な3分の2以上の議席に達しました。ただ、野党統一候補を擁立した全国32の一人区で野党が東北地方を中心に11議席を確保し、必ずしも与党圧勝とは言えない結果とも言えます。
 今日の新聞各紙の論調は改憲4党が3分の2を超えたことで、今後憲法改正への動きが現実味を帯びてきたとし、安倍総理も憲法審査会での論議を進めたいと強調しています。もちろん今回の選挙が憲法改正問題に集約された選挙ではないことは承知していますが、今朝の朝日朝刊の社説にもあるように3分の2を超えた改憲勢力の誕生はまさに歴史的な選挙の結果であると考えます。私も自民党の一員として党是にある現憲法の改正には基本的に賛成ですが、その内容については、自民党の改憲案をもとに更に徹底した議論が必要であると思います。さらに言えば、国会の改憲発議の後の国民投票のことも視野に入れた議論が大切であり、そのためにも自民党は驕ることなく如何に国民が納得する憲法改正案を作るかを議論する必要があります。また、先般の英国のEU離脱を問う国民投票の顛末を十分吟味することが肝要とも考えます。
 さて、私が支援した中川雅治候補は東京選挙区で2位当選を果たしましたが、残念ながら比例区の堀内候補は惜敗しました。支援して頂いた皆様には改めて感謝を申し上げたいと思います。

 そして一息つく間もなく、14日には東京都知事選挙が告示されます。本日自民党都連は前岩手県知事の増田寛也氏(64)を正式に推薦することを決定致しました。都連に所属する私にとって増田氏を支援することが義務付けられますが、私の周囲にはこれを了としない自民所属の区議も少なからずおり、まさに分裂選挙の様を呈していることはまぎれもない事実であります。
 顧みると、平成3年の都知事選は党本部が推す磯村候補と都連が推す鈴木俊一知事(当時)が共に戦い、また平成11年には自民が推す明石候補と先日亡くなった鳩山邦夫氏、舛添前知事、当時の私の師匠であった柿沢弘治氏、そして結果的に勝利した石原慎太郎元知事らが戦いを繰り広げた都知事選挙がありました。東京の顔を選ぶ、まして2020年の世界の祭典の準備の指揮を執る大切なリーダーを選ぶ選挙ですから、様々なご意見があるのは当然のことで、今回の混乱もある意味必然的な帰結であるとも言えるかも知れません。
 いずれにせよ、最も大切なことは今の東京の様々な政治課題を解決するには誰が知事としてふさわしいのか見極めることです。その意味で、私のおかれた立場を自覚しながら、今後短期間ではありますが、有権者の皆様の声にも充分耳を傾け判断していきたいと思っております。

2016年7月7日木曜日

東京都知事選挙に関して

 参議院選挙も終盤戦に入り、選挙期間も今日を入れてあと3日間となりましたが、東京では都知事選に絡む話題が新聞、テレビ等マスコミを賑わせています。私は現在、参院選の応援で自民党東京都連や都議会議員の方々と接触する機会が多いため、様々な情報が入ってきています。また、選挙のお願いで地元の有権者の皆様のご意見を聞く機会も増えています。このような状況の中、私が得た情報をご報告するとともに、若干の私見も述べてみたいと思います。

 話題の中心は何といっても昨日、立候補を正式表明された小池百合子衆議院議員です。舛添前知事の辞職を受けて、7月14日告示、31日投票の日程で都知事選が予定されていますが、参院選の最中ということもあり、候補者選びに時間がかかっています。このような状況の中、先陣をきって出馬に意欲を見せたのが小池氏でした。これまでの記者会見等をご覧になって、小池氏の意欲や潔さを評価する地元の方が多いなというのが私の正直な実感です。
他方、選挙では「出たい人より出したい人」ということが昔から言われており、さしずめ都議会自民党や23区の区長会が推す増田前岩手県知事はこのパターンなのでしょうか。このお二人を軸に今後、各政党の推薦候補者が決まっていくと思われますが、石原伸晃自民党都連会長は、あくまで参院選が終わる10日以降に決定すると発言されており、14日告示という現実を考えると相当慌ただしい選挙になるでしょう。
 さて、小池氏に関して私は都連関係者から以下のお話を聞きました。それは「都連所属の国会議員が一堂に会して都知事選挙に関する協議を行った際、この中から意欲のある方はいませんかと石原会長が訊ねたところ、小池氏を含めた議員の中から手を挙げた人はいなかった。従って今回の都知事選の候補者選びは国会議員以外からという基本線を確認した。」というものです。正式な場で意思確認を行なったにもかかわらず、小池氏が猪突に出馬表明を行ったところに自民党都連や都議の間に不信感が生じているということです。
 次に私は昨日夕方の小池氏の記者会見を見て、同氏が示した「実現したい施策」として第一に掲げた「都議会の冒頭解散」に違和感を感じました。議会の解散は、議会が首長に対する不信任決議案を可決することが前提であることは言うまでもありません。今回、仮に小池氏が当選し、議会を招集した際に、都議会は小池新知事にいきなり不信任決議案を提出するでしょうか?仮にも直近の民意によって選ばれた首長に対して議会がそのような判断をするとは到底思えず、このことは私の知人の都議の方も同じ思いであることを確認しています。また、議会の解散は首長(衆議院の場合は内閣)と議会の間に政策的な対立が生じた場合、民意を問うことを前提に考えられた政治手法だと思います。また、小池氏は議会改革のためと仰っていますが、何をもって改革したいのか、未だ小池氏と議会側の政策的な違いが明確になっていない現状でこの手法を取ることは極めて不適切だと思います。従って小池氏が第一に掲げたこの公約(?)には首を振らざるを得ません。
 このブログを書いている間にも事態は進んでいくと思われますが、前回のブログでも示したように新しい都知事には江東区に関する都政の課題が山積する中で大いに期待するものがあります。
ぜひ都民、区民に分かり易い過程で候補者が決定し、おおいに都政の課題について議論を交わすことのできる都知事選になって欲しいと考えております。

2016年6月28日火曜日

勤続25年表彰と参議院選挙

 本日江東区議会は平成28年第2回定例会が終了し、予定されていた契約案件等が区長の提案通り可決成立しました。本会議終了後、全員協議会が議場で開催され、私は同僚の福馬恵美子議員、菊地幸江議員と共に勤続25年の表彰を受けました。平成3年4月の初当選以来、四半世紀にわたって区議会で活動できたのも、日頃からご支援頂いている後援者の皆様のおかげ様と改めて深く感謝申し上げる次第です。
 さて、現在参議院選挙の運動期間であり、私も先週22日の公示以降、選挙ハガキを出したり、自民党の公認候補者の宣車に乗って区内を遊説したりと活動を続けております。今回私は東京選挙区は自民党公認の中川まさはる候補、全国比例は現職の堀内恒夫候補を支援しています。堀内候補は若い世代の方にはなじみが薄いかもしれませんが、プロ野球読売ジャイアンツの元投手でまたジャイアンツの監督も務めた経験があります。
 2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会には恐らく野球が追加競技になると思われます。堀内候補が野球界におけるこれまでの経験と実績を活かして、大会の成功に寄与して頂けると信じて支援することを決めました。後援者の皆様にはご理解とご支援の程宜しくお願い申し上げます。
 最後に中川候補の江東区内唯一の個人演説会の日程を以下ご報告させて頂きます。お時間がありましたら是非ご参加頂きたいと存じます。
日時:7月6日(水)午後7時開会
場所:ホテルイースト21東京(江東区東陽6-3-3)

2016年6月8日水曜日

本日から平成28年第二回定例会が始まります。

 本日6月8日から28日まで21日間の日程で平成28年第二回区議会定例会が開催されます。先月25日に開かれた区議会臨時会で私は従来の企画総務委員長から清掃港湾臨海部対策特別委員長に役職替えとなりました。同時に会派のなかの役職は副幹事長から政調会長へと変わりました。清掃港湾の委員会は、築地市場の豊洲移転や中央防波堤の帰属問題などを扱う大変重要な委員会で、責任の重さを感じています。

 国会は先日、会期が終了しましたが、地方議会はこれからが本番。昨日開会した東京都議会は舛添都知事の政治資金の使い道を巡って、都民のみならず国民の注目が集まっています。私も一昨日の都知事の会見や昨日の都議会の代表質問の模様をテレビで見ましたが、「今回の問題で都政そのものが停滞している」ことに強い憤りを感じました。先に述べた豊洲新市場や中防帰属問題は本区にとって最重要課題であると同時に、いずれも東京都政と密接に関連のある問題です。その他にも2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会の準備を始め喫緊の課題が山積しているにもかかわらず、都政がこのような状態であることは極めて遺憾です。一日も早く事態を収拾して、数々の課題解決に向け本来の機能を取り戻して欲しいと願っています。
 

2016年3月6日日曜日

豊洲新市場に隣接する千客万来施設の事業者が決定

先週金曜日に都中央卸売市場から資料送付があり、豊洲新市場の6街区で事業を予定している千客万来施設の事業者が決定したとの報告がありました。

1.事業予定者は、チーム豊洲江戸前市場で、代表企業は万葉倶楽部株式会社。

2.施設全体のコンセプトは、食を起点に日本の文化を発信する「豊洲江戸前市場」。
 さらに施設構成としては商業ゾーンと温泉・ホテルゾーンに分ける。
 商業ゾーンでは、
 〇江戸の街並みを再現したオープンモールで飲食・物販店舗を展開
 〇市場に隣接する立地を活かした新鮮食材の販売
 〇オープンスペースにおけるイベントの実施
 年間来場者数を約138万人と想定し、地上3階、地下2階の建物で店舗数は170~280。駐車場を323台確保
 一方、温泉・ホテルゾーンでは
 〇豊洲の立地条件を最大限に活かし、24時間営業の温泉・ホテルを展開
 〇屋上の展望デッキに足湯を設置
 〇キッチンスタジオ・道具市を配置し、食の情報を発信
 〇全天候型のスペースにおけるイベントの実施
 年間来場者数を約55万人と想定し、地上10階、地下2階の建物で駐車場は82台
 
3.今後のスケジュールとしては
 平成28年6月  基本協定締結
 平成29年1月~建設工事
 平成30年8月 商業ゾーン開業
 平成31年8月 温泉・ホテルゾーン開業

以上ですが、我々江東区議会は既にご報告しているように、先客万来施設はあくまで新市場と同時にオープンを主張してきました。それが先の公募で選ばれた2業者の辞退により、今年11月の新市場開業には間に合わぬ事態となり、我々は改めて早期の施設オープンを主張してきたのです。今回、事業者の提案では平成30年8月即ち新市場開業から一年九か月遅れの時期にとりあえず商業ゾーンのみ開業するといった早期開業のための工夫がなされており、その点では一定の評価をするものであります。
今後、今月16日に開催される区議会清掃港湾臨海部対策特別委員会に詳細が報告されると思いますが、引き続き状況をウオッチしていきたいと思います。

2016年3月5日土曜日

平成28年第1回定例会、27年最終補正・28年当初予算委員会で質問

 先月の24日から始まった区議会第1回定例会に於いて、平成27年度最終補正予算に関する総括質問及び平成28年度当初予算に関して土木費に関する質問を行いましたので以下ご報告させて頂きます。

1.27年度最終補正総括質問(2月29日)
質問の3日前に大田区の松原区長が、大田区議会本会議の自民党議員からの中央防波堤埋立地の帰属問題に関する質問に対し、「(相手方の)江東区の理解・協力を得ることが出来ず協議が実現していない。解決には法令に従い、公正な第三者機関による調停が第一歩」と答弁しました。この領土問題に関しては、ここしばらく膠着状態が続いてましたが、松原区長のこの発言は解決に向け一歩踏み込んだ発言と注目されました(答弁の翌日、朝日と毎日新聞が大きく取り上げている)。
私は、まずこの松原大田区長の答弁に対する山﨑区長の姿勢を質問しましたが、山﨑区長からこれまでの経緯、特に30年ほど前の13号地埋立地の帰属問題にも触れられ(この時は江東7・港2・品川1の割合で現在の青海、台場などの区割りが東京都の裁定により決着した)従来同様全域江東区に帰属すべきとの考えを示した上で、2020年の五輪会場も区域内に設定されるため、それまでには解決したいとの意向を再度表明されました。私は、議会と行政が一体となってこの問題に取り組むことが重要と訴えましたが、今後解決に向け新たな動きも予想されます。
また、この他に27年度補正の評価やその手法に関する質問、保育所整備費や国保会計への一般会計からの繰出しについての質問を行いました。

2.28年度当初予算土木費質問(3月3日)

(1)コミュニティサイクル事業について
(Q)平成24年から南部地域を中心に事業展開しているが、これまでの使われ方、使用頻度の高いサイクルポート(自転車の引取り、返却場所)は何処か?また課題を上げるとしたら何か?
(A)今年一月の利用回数は約2万2千回、75%が月額会員(主に平日の通勤・通学 目的)、頻度の高いポートは豊洲駅が断トツで、以下東雲キャナルコート、国際展示場駅、東雲駅など。また、課題としてはポート間の台数の偏り。この課題解決には自転車の再配置が必要。さらに利用の多いポートは規模の拡大(増車)が課題。
(Q)2月1日から本区、中央区、千代田区、港区の4区で相互乗り入れの実証実験を行っていが、今のところの状況は?
(A)本区内から区外へは利用回数の約6%と限定的。他方中央区は46%と高く、これは他3区の中心に位置し、それぞれの区と隣接していることが原因。本区も今後全区展開を図れば隣接する中央区との往来は増えるものと予想される。 
(Q)28年度、新たに既成市街地への展開を図り6,542万円の予算で27か所のポートを新設するとあるが、具体的には?
(A)門前仲町や東陽町など現在のエリアと接続する地域から始め、自転車も250台増車する(事業主体のドコモが費用負担)。29年度以降さらにエリアを拡大していく。
(Q)観光とのコラボを考えて亀戸の梅屋敷や東大島の川の駅にもポートを設置すべきでは?
(A)鉄道駅周辺などへのポート設置と併せ検討する。
(Q)先の都議会本会議で本区選出の山﨑一輝議員から、コミュニティサイクルに関する質問があり、都環境局長から「今後都は、用地確保のための調整や初期投資に係る各自治体への財政支援などを多角的に行う」との答弁があり、今後この事業のさらなる進展が期待できる。

(2)区内の大型開発について
(Q)亀戸のサンストリートの商業施設がこの3月で撤退するが、その後の土地利用について事業者との協議の内容は?
(A)事業者は当初1800~2000戸のマンション建設を考え、地元説明会も行っていたが、区としては小学生収容が不可能である旨通告し、現在事業者が計画の内容を再検討している。
(Q)近隣の住民の一人としては可能な限り商業施設を残して欲しい。また、マンション建設では敷地面積の一部を区に提供してもらい隣接の二亀小の増築に利用するのが現実的な方策では?
(A)区としても商業、業務、交流機能や公共施設整備など非住宅用途の規模拡大を事業者に要請していきたい。
(Q)潮見地区の再開発について、3月1日から駅の北東側に位置する大手物流会社が新木場に移転を開始した。いずれ大手不動産会社への敷地売却による住宅開発が予想される。駅西側のプリンティングシティの再開発も含め、区が学校用地を確保することが開発の前提条件になる。区は当該地域に約7,500㎡の土地を保有しているが、この付け替え等関係者間の協議が必要。
この点、区の考え方は?
(A)区は平成20年に策定した潮見地区まちづくり方針に沿って、小学校新設のほか、道路や公園などの整備、駅周辺のにぎわいづくりなどの課題解決に取り組むとともに、地権者のニーズや意向を把握して一体的な解決を図っていきたい。

以上ですが、当初予算の質問については、まもなく区議会インターネット中継にアップされますので、是非そちらをご覧になって頂きたいと思います。

2016年1月16日土曜日

母校、早稲田大学で講義

 昨日午前10時40分から早稲田大学3号館710教室に於いて、人間科学部の宮崎里司教授担当の「すみだ学」の講師として招かれ、80分の授業を担当させて頂きました。通算3回目の授業となりましたが、今回のテーマは前回に引き続き「ウォターフロント開発と2020オリンピック・パラリンピック~江東区のビジョン」でしたが、今日はその内容についてご報告させて頂きます。
初めに、2020五輪東京大会における江東区内の競技施設を紹介。3年前の招致の段階とではかなり変更が生じましたが、その背景の説明も含めて紹介しました。

①有明アリーナ(常設)~バレーボール(O)、車いすバスケ(P)
②有明BMXコース(仮設)~自転車競技(O)
③有明体操競技場(仮設)~体操(O)、ポッチャ(P)
④有明テニスの森(現在のコロシアム、テニスの森を改修)
  ~テニス(O)、車いすテニス(P)
⑤海の森クロスカントリーコース(仮設)~馬術
⑥海の森水上競技場(常設)~ボート・カヌー(O・P)
⑦夢の島公園(常設)~アーチェリー(O・P)
⑧アクアティクスセンター(常設)
  ~競泳・飛込み・シンクロ(O)、水泳(P)
⑨辰巳国際水泳場(既設)~水球(O)
※O=オリンピック種目、P=パラリンピック種目

尚、今月14日には、上記①⑥⑧について建設工事の入札が行われました。旧国立競技場の解体工事において過去に入札不調もあったので、若干の懸念もありましたが、①については竹中工務店中心のJVが360億円(予定価格の99%)、⑥については大成建設中心のJVが248億円(同99%)、⑧については大林組中心のJVが469億円(同87%)でそれぞれ落札し、今後2020年の大会に向けて建設がスタートします。
さらに、私から上記の施設には特に観客席を仮設化することで、大会後のメンテナンス費用を圧縮すること、また海の森水上競技場については、ボート・カヌー関係者から施設における風・波対策に懸念の声が、さらに現在漕艇場のある埼玉県戸田市からの移転には慎重論が出ていること(1月13日付東京新聞一面記事)も指摘しました。

続いて江東区が昨年策定したオリンピック・パラリンピックまちづくり基本計画について説明しました。
まず、江東湾岸エリアの目指すべき都市像として①国際スポーツ都市②先進防災都市③国際観光都市の3点を掲げ、同時に3つのゾーンと目標を示し、①有明北・有明南・豊洲地区=国際居住・観光ゾーン、②辰巳・夢の島・新木場地区=スマートな環境エネルギーゾーン、③若洲・中央防波堤地区=オアシスゾーンとしたことをお話ししました。
次に五輪開催を見据えた江東区のビジョン達成のためには、地下鉄8号線の豊洲~住吉間の延伸が必要不可欠なこと、また五輪開催後は先進的な国際スポーツ都市を目指すと同時にカジノや豊洲新市場を含めた国際観光都市の実現の必要性も説明させて頂きました。
またこれに関連して、青海地区西側に大型客船の着岸可能な客船埠頭の整備計画があること、豊洲新市場は今年11月7日に開業するが、江東区としてはあくまで併設される「千客万来施設」の早期開業を都に求めていくこと、また本区の臨海地区で進めている「コミュニティサイクル(貸電動自転車)実証実験」の説明、さらに今年2月1日からスタートさせる近隣3区(中央・千代田・港区)との相互乗り入れ実験についてもお話ししました。
その後、聴講した学生の皆さんから様々な質疑を頂き、私の答えられる範囲で応答させて頂きました。宮崎先生のご好意で今後とも学生さんからのご意見、ご要望も聞かせて頂けることになりましたが、若い世代の方々の五輪開催や本区のまちづくりに関する考え方を今後の私の活動に活かすことが肝要と考えております。
最後に、今回の授業にご協力頂いた宮崎先生、また墨田稲門会の山口会長さんに心から感謝申し上げます。

2016年1月5日火曜日

平成28年の新春を迎えて

 皆様、あけましておめでとうございます。
今年の三が日は穏やかな天候に恵まれましたが、ご家族お揃いでお元気に新春を迎えられたことと存じます。
本日、午後2時からホテルイースト21東京で江東区の賀詞交換会が約500名の方が参加をし、盛大に開催されました。江東区政も50万人都市として新たなスタートを切ることになります。
式典で山﨑区長は「日本全国で1700を超す自治体があるが、人口が50万人以上の自治体は、政令指定都市20を含み、僅か35市区町村である」と話されましたが、まさに大都市の仲間入りを果たしたことになります。
 また、今年は8月にブラジルのリオデジャネイロで夏のオリンピック・パラリンピックが開かれる予定で、四年に一度のオリンピック・イヤーの年になります。このリオ大会が終了すれば、次の開催地は東京であり、世界の注目が集まることになり、大会の中心地となる江東区も一段と注目される存在となることは間違いありません。このことを我々議員も十分自覚して、大会の成功とそれ以降の本区の更なる発展を目指していく必要があると考えます。
 このオリンピック・パラリンピックの成功という課題以外にも、福祉・教育・まちづくりといった地方自治体の本来の責任を着実に果たしていくことも重要です。
 私もおかげ様で今年議員生活25周年を迎えますが、これまでの経験を活かしつつ、区民の皆様のご意見やご要望を的確に受け止め、積極的に行政に対する提言を続けていきたいと考えております。
 今後とも皆様のご指導、ご鞭撻を宜しくお願い申し上げ、年頭のご挨拶とさせて頂きます。